mazroc×graf 対談 ~デザイン手すりのススメ~【前編】

デザイン手すりのススメ

これからの時代、ますます需要が高まっていくシニア市場。暮らしをより安全・快適に、だけどスタイリッシュさも忘れずに……。そんな思いから生まれ、注目を集めているデザイン手すりをご紹介します。

=本庄 彩 写真=伊藤 信 家具=graf Narrative 3/6 Sofa
text : Aya Honjo photo : Makoto Ito

クリエイティブから発想する手すりという〝家具〞

手すりとひと口に言っても、階段などに取り付ける固定式だけではない。建築金物の老舗メーカー「マツ六」から発売された「LOHATES」は、持ち運び自由な据置式。タッグを組んだのは気鋭のクリエイティブユニット「graf 」だ。マツ六社長の松本將氏、graf 代表の服部滋樹氏、デザインを担当した松井貴氏に開発秘話を聞いた。

――今回、コラボレーションされた経緯を教えてください。

松本  graf さんはモノ単体だけでなく、空間もプロデュースされている。住環境と密接に関わる我々の理念とマッチするということもあり、デザインをお願いしました。

松井 僕はいま40代後半なんですが、自分自身にとっても遠い未来ではないし、親も身体が弱ってくる時期。お話をいただいた時、自分が〝当事者〞になったらどう感じるのか?インテリアにどう落とし込めるか?と興味があり、ぜひやってみたいと思いました。

服部 いままでの手すりはあくまで介護補助用品の位置づけ。家具として該当するジャンルはなかったけれど、きっと近い将来、手すりは人口の大多数に必要になってくると思います。そうすると家具のひとつとして組み込まれていくはず。そんな展望をもつきっかけとなりました。

 

MAZROC×GRAF 対談 ~デザイン手すりのススメ~【後篇】につづく

 

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